2005年11月24日

見た(その4) ゴースト・ワールド

この出来損ない映画Blogもどきは、V.J.がスティーブ・ブシェミが好き!って記事をUPした事に端を発します。

基本的に、ここは音楽とモータースポーツがネタとしては中心のBlogなんですが、コメントを下さるお友達の方々皆さん、映画にお詳しい…

で、遼さんが紹介して下さったブシェミモノオススメがこのゴースト・ワールドでした。

今回一連の「見た」シリーズの、言わばメインイベントがこのゴースト・ワールド鑑賞です!
で、

「見た」
  
  
  
  
お奨めポイントは、我等がスティーブ・ブシェミが「Blues Record Collector」役で登場(笑)
どんなダメ人間ぶりを発揮しているのか?!
って事期待してみたのですが…

いやぁ、オモシロイって言うか、これまた胸にじーんと来る映画でした。

基本的には高校を卒業して、段々近づいてくる大人の世界を前に、戸惑う二人を軸に物語は進むのですが、思い切り、感情移入しましたよ。この二人に…(ブシェミにでは断じて無い!(笑))
ソーラ・バーチ演じるイーニドと、スカーレット・ヨハンソン演じるレベッカは、ずっと仲良しの二人。高校卒業後、大学進学も就職もせずに、ダイナーに入り浸り「最後の春休み」(by Yuming)を過ごしてます。

暇つぶしに、新聞に載っていた出会い系広告に掲載されていた、いかにもサエナイ記事を発見して、いたずらで呼び出してみることに。そこに現れたのが我等のブシェミ!もう、「出の一発」で空気を変えてしまう程のダメさ加減の際立つ中年男ぶり!
ずーずー音立てながら、ミルクシェイクをすする姿一つ絵になります!

惚れ惚れします♪

で、当然、「待ち人来たらず」で、半ば怒って店を出て行ってしまうのですが、ここから物語が始まります。
どうにもこうにも彼のことが気になり、段々彼に近づいて行く二人。
彼は、Blues Recordのコレクターで、ガレージ・セールなんかで要らないレコを売ったりしてます。
冷やかし半分で、レコを買うイーニド。
なんのけなしに家でかけてみると…

確か、スキップ・ジェイムスのDevil Got My Womanだったと思うのですが、イーニドにとっては初めて聴くCountry Bluesの悪魔の様な世界…こんな世界の扉を開いてくれたシーモア(ブシェミ)に急接近♪
イーニドはシーモアといっつも行動を共にする様になります。

レベッカはそんなこんなしているうちに、キチンと仕事に就き、自分達のアパート探しを始めます。
イーニドは仕事をしてもうまくいかず、シーモアが広告を出した例の女性と結びつけるのに奔走したりと、完全に現実逃避。

自分が『何が嫌か』は分かっているのに、本当に『何がしたいか』分からないイーニド。
で、『シタクナイ事はしない』イーニド。

何がしたいか分からないのはレベッカも同じ。
でも、彼女は、したくない事にも折り合いを付け、オトナの世界に一歩ずつ踏み出して行きます。

シーモアもイーニドと一緒。全く世界と折り合いをつけられないダメ人間。
前の彼女にも逃げられ、腰が痛くてダンスも踊れない。音楽の話も古いBlues以外はからきしダメ。と、きてますが、きちんと、会社の課長補佐として、社会との折り合いをつけながら、(居心地の悪さはともあれ)生活をしています。

職に就き、部屋も探し、きちんと歩みだすレベッカと、ぎくしゃくするイーニド。
例の出会いを果たしうまく行きそうなシーモアに嫉妬するイーニド。
オヤジが元カノのおばちゃんとうまく行きそう。

で、もうどうにもこうにも孤立感を感じるイーニド。

今まで隣で笑い合っていたのに、みんなが自分だけを置いて、違う世界に進んで行く…
でも、彼女、自ら「したくない」世界に一歩歩み出す勇気が無いんだよね…
ホント、切なくなりました。

古臭い、じじぃ用語で恐縮ですが「胸がキュンとなる」と言うのは、この映画の畳み掛けるような、今まで大切だった人達が自分から離れて行く瞬間のイーニドの演技に集約されていると思います。

ホント、このソーラ・バーチ嬢。最高にウマイ役者さんだなぁ…と見終わって改めて思いますね。

でも、V.J.はどっちかって言うと、レベッカタイプ(笑)
(今でもそうだけど)違和感を感じながらも、一応「こっちの世界」とも折り合いを付けてそれなりにやってます。シーモアよりも上手にね(笑)

で、V.J.の大学時代の友人は、イーニドタイプがとても多かった。
世界中に唾吐いて、気心知れたヤツ以外には、殺してやろうか?って位のガン飛ばしたりたり、むすっとしているヤツラばっかり。
で、酒飲むと語りだす(笑)
泣き出すヤツもいた。

そんな時、ヤツラと話していたのは、「あっちの世界の住人になんてなりたかねーよ」って話ばかりだった気がする。


V.J.はそんなヤツラといっつもつるんでた。。。
もう10年以上会ってないヤツらばっかりだよ。。。

イーニドと同じバスに乗っちゃったのかな…

こっちの世界で踏みとどまって、それなりに仕事でも重要なポストアテガワレテ…
なんか、あのバスに乗れなかった自分。
人によっては、この映画のエンディングは哀しいキモチになるかもしれない。

でもね、
V.J.はイーニドみたいなヤツがイトオシイ。
で、羨ましくて仕方ないな。
って思った。

どこにも無いよ、きっと。
自分が本当にしたい事。
したく無い事から開放される場所。
なんてさ。

ゴースト・ワールドに僕達は暮らしているんだ。きっと。
でもね、幽霊にならないようにしないと。。。
こんな世界だからこそ、きちっと自分を見失わず、(居心地の悪さを感じ続けながらも)暮らして行かなきゃいけないんだよね。
でも、イーニドや昔の友達みたいな気持ちは消えないよ。
忘れそうになる事はあるけど(笑)

そんな、キモチにさせてくれる映画でした。

この映画を見た人によって、「ゴースト・ワールド」のタイトルの意味の取り方って様々かもしれない。
バスの行く先がゴースト・ワールドなのかもしれない。

でも、僕は上で書いた様に、今、まさに僕が暮らしている世界が、大学生や高校生の時に思い描いた「あっちの世界」なんだと思う。(笑)

ゴースト・ワールドにそれなりに馴染んで暮らしている自分

過去にあれ程忌み嫌った世界に馴染んでしまっているからこそ、イーニドの姿を見て、「ハッと」させられ、胸が「キュンと」なるんだと思う。

生涯この5本に入る映画です!
(ハイ・フィデリティへのマクラ(爆))

★★★★★
決定!

最後に。
遼さん!こんなに良い映画を紹介してくれて本当にありがとう!
感謝しています!


ゴーストワールド ― 限定コレクターズBOX
ゴーストワールド ― 限定コレクターズBOX


この映画を紹介しているHPに行きました。
コピーが『ダメに生きる』
ってありました。
ホントに、このコピーを考えた宣伝マンがダメだと思うぞ!
  
  

ラベル:映画 Steve Buscemi
posted by V.J. at 01:19| 東京 ☁| Comment(8) | TrackBack(1) | cinema | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
V.J.さん、渾身のレヴュー、お疲れさまでした。
いや〜、いいもの読ませていただきました。
ここまで素晴らしいレヴューを書いていただけると、ほんとうに紹介した甲斐があったというものです。

ぼくは今まで漠然とゴースト・ワールドってイーニドが乗って行ったバスの行く先だと思ってたんですが、V.J.さんのレヴュー読んでから、今ぼくらが住んでるこの世界こそが「ゴースト・ワールド」って気がしてきました。

う〜ん、でもぼくらこの世界の中で泣いたり笑ったりしながら、とにかく一生懸命生きてくしかないんだよね…なんつって^^。
Posted by 遼(Parlophone) at 2005年11月24日 23:59
>遼さん。
本当に良い映画を教えてくれてありがとう!
ブシェミつながりで、見てみたのですが、期待以上の良い映画でした。ホント。

>ゴースト・ワールドってイーニドが乗って行ったバスの行く先だと思ってたんですが
恐らくその答えは見た人が感じるように「幅」を持たせてあるのかなぁ。って思います。
たまたま、僕の場合、本文にも書きましたが、そんな友達が回りにうじゃうじゃしていて、そんな話をしていたので、この世界が、高校生の様なPUREな目からすると、死んだ世界なのかなぁ〜
なんて思った次第です。

でも、来るはずの無いバスを待つ老人が、バスに乗る姿をイーニドは目撃する。(他の人の目には見えないかもしれませんよね。)で、自分もそのバスに乗る。
ってラストシーンは、やっぱ、バスの行く先がゴースト・ワールドなのかもしれません。。。

でも、イーニドは死んで欲しくはないのですが・・・

うむ。難しい。
だから、映画は楽しいんですよね!?(ちょっと通ぶってみました(爆))
Posted by V.J. at 2005年11月25日 00:29
スカーレット大ファンの俺がこの映画を見逃していたとは!すぐ見ます!
「ロスト・イン・トランスレーション」も見てね!
Posted by masa at 2005年11月26日 00:39
兄ィ…
見てないんですか…
すみません。ほとんど筋書いてしまった…
でも、これホント、胸がキュンとします(笑)
まじで、僕は良かったですよぉ!

ロスト〜は、見に行こうと久々に思った映画でしたがやっぱ、行ってない。借りてない。です(苦笑)

完全に音楽Blogぢゃなくなりつつある今日この頃。音楽ネタは、IORRからのコピペに感想だけと手抜き工事@姉歯状態(爆)
Posted by V.J. at 2005年11月26日 01:34
☆V.J.様

そういえばソーラ・バーチやブシェミがステキ!という印象が強かったのでタイトルの意味ってあんまり考えていませんでしたがレビューを見て再確認させられました。

そういえばシーモアの部屋の膨大なSP盤のコレクションは実際に監督のテリー・ツワイゴフ自身のものらしいのですが、V.J.さんの部屋もあんなかんじになってたりして・・^^
Posted by まつかわっ at 2005年11月29日 16:13
>まつかわっ様
いつもありがとう。

>V.J.さんの部屋もあんなかんじになってたりして

あれ以上です(笑)
もうぐっちゃぐちゃです(涙)
もし宜しければ、過去記事(オーディオカテゴリーの中の「突撃!隣のCDラック」って言うオーディオ系のお友達の連動企画に参加した記事がありますので、お暇だったら見てみてくださいねぇ〜

そうそう。
abiggerbangは届いたんでしたっけ?
サイトおじゃましますね。
Posted by V.J. at 2005年11月30日 00:38
V.J.さま、こんばんは!
今夜も過去ログからこっそり、です。

ホントは、画面の右端にある
『現在のヂャンキーは●人です』っていうアレ、
2人になったり5人になったり、なんだろ?って思って、謎究明のために古〜い記事を読ませていただいてたのです。

ある日、天文学的な人数になっていたらコワいなっていう妄想もしました。

で、こちらの『ゴースト・ワールド』の記事をみつけちゃったのです。

わたしもこの映画は大好きで、ブシュミさんももちろんですが、ナゾのヌンチャク男とか、諸々の小道具まで大好きです。

>V.J.はイーニドみたいなヤツがイトオシイ。
というくだりを読んで、なんでわたしのような者によくしてくださるのか、少しだけわかったような気がしました。

また過去ログ発掘でぶらぶらしてみようと思います。
(なんか色々な意味で)
ありがとうございました。
Posted by 江東イズル at 2006年11月25日 01:14
>イズルさま
なんか、恥ずかしいぢゃないですか(笑)
昔の記事って言っても、そんな前ぢゃないんですけど、凄く恥ずかしい感じがします。

ちょっと青臭いよね。。。(苦笑)
でも、読んでくれて嬉しいです。
こちらこそありがとう。
Posted by V.J. at 2006年11月26日 01:43
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Tracked: 2005-12-13 01:28
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