と聞かれると、僕は「音楽かなぁ」と答える。
すると、大概は「へぇ、どんなの聴くの?」と聞かれる。
普通の人になら、「えっとねぇ、ROCKとJAZZをちょっとかな。」
「STONESがとにかく好きでさぁ」位までで終わる。
ちょいと音楽好きのヤツと話す時は、大概こう答える。
「UKのROCK。それも古いヤツが好きでさぁ、60’sのBritish BeatとかMODSとかかなぁ」
「ブルーズも好きかなぁ」(「ス」ぢゃなくて「ズ」と通ぶるのがミソ)
「あと、BLUENOTEとかのハードパップも結構聞くね。」
「でも、STONESだけは別格なんだよね。」
としめる。
要は、音楽好きと一口で言っても、それぞれ好きなジャンル。ってのが存在する。
でも、ジャンルとかそういうのを超越した音楽も世の中には存在する。
僕にとって、全てを超越しているAlbumがある。
TONY KOSINEC / BAD GIRL SONGS
がそれなんだよね。
(ちなみに、トニー・コジネクと読みます。)
TONY KOSINECはカナダ生まれのシンガー・ソング・ライター。
Albumを発表したけど、今一、ぱっとしなくて、起死回生にイギリス人のピーター・アッシャー(ポール・マッカートニーのプロデュースでデビューしたピーター&ゴードンの片割れ)のプロデュースで1970年に発売した2枚目のAlbumが、このBAD GIRL SONGS。
しかし、このAlbumもぱっとせず、地元カナダに戻って後1枚リリースした後、ほぼ引退状態。
78年にもう1枚、85年にもう1枚リリースしているけど、ま、そんなもん。
要はデビューはしたけど、ぱっとせずに終わった「0発屋」ってとこなんだけど…
プロファイルはどうでもよいのですよ。
ピアノとギターをメインに音数の少ない透明感漂うバックに、オトコともオンナともつかない中性的な声でぽつぽつとコトバを紡いでいるのですが
とにかく、こんなにストレートに入ってくる「うた」に僕は出会った事がありません。
うまくいえないんだけど…楽しいとか悲しいとかそう言う
「感情の外で鳴っている」音楽。
自分のアタマでもカラダでもココロでも無いどこかで聴いている音楽。
透明なんだけど無機質では無い音楽。
…と、コトバで表現しようと思っても、どうしてもコトバにならない。。。
これだけは、聴いてもらわなければ分からない。と思う。
感じ方は人それぞれだから、上に書いたように感じないかもしれない。
でも、音楽が少なくとも「好き」ならば経験しないといけない音だと僕は思う。
で、これで終われば、なかなか気の効いた、ミュージック評なんでしょうけど…
僕はVynil Junkieと自ら名乗っている訳でして、時間もジャンルも何もかも超越したところで、凛々しく立つ一本の立木の様なこのAlbumとこの作者のTONY KOSINECを蒐集の対象にしてしまってます(笑)
で、これ↓が我家のTONY KOSINEC達
上部左→右にBad Girl Songs US Org.LP(C30277)/Canada Org.LP(C30277)/UK Org.LP(64540)
で、真ん中がこの前発売になった紙ジャケ&ディスクユニオンの予約特典(コジネクとは1ミクロンも関係ないヤツラの紙ジャケ詰め合わせ)でもらったBAD GIRL SONGS特典BOX…
んでもって、下部左が、地元カナダに戻って発売した3rd AlbumのConsider The Heart
下のLPの上に乗っかっている2枚が、後に発売された復帰?作のCD2枚(PasserbyとAlmost Pretty)
コジネクの他のAlbumはBAD GIRL SONGS程の輝きは全く無い…
やっぱり…
ヒトは人生で本当に輝くのは1度だけ
なのかなぁ〜
で、BAD GIRL SONGSの米加英それぞれのオリジナル盤を聞き比べると、「UK盤が一番!」と、ろくに聴きもしないで、和久井のデブは叫びそうですが、V.J.的には、US盤が最もナチュラルで良いのです。
中古盤ショップで今なら、3,000円も出せば手に入ると思うので、LPプレイヤーを持っている人は是非、USオリジナル盤を探して買ってみて聴いて欲しいと思います。
(当然、普通の音楽好きは、最近発売された紙ジャケで十分ですよ!)
で、で、ここからまた「奥の細道」なんですが…
この3国で発売されたLPのレーベル面を見てみると、
実は、カナダ盤をよーく見てみると…
このAlbumは1970年末に発売されているはず。通常ならば、コロンビアのレーベル面は、US盤の様にオレンジのCBSの盤と同じ様なデザインに変更されているはずなのですが・・・
カナダ盤だけは、「Columbia 2eye 360°Reord」デザインなんですよ!(2eyeは70年のアタマまでと記憶しています。このAlbumで2eyeって多分ありえないと思います)
・・・とレア盤にひとりほくそえむ様になるのが地獄の住人の証なのです(涙)
その前に、同じAlbumをLPレコードで3枚所有する時点でOUTですね…
とにかく、後半の訳分からないレコード蒐集話は置いておいて、本当に、本当に、このアルバムだけは掛値無しに良い!と思うので是非聴いて下さい。
バッド・ガール・ソングス(紙ジャケット仕様)
トニー・コジネク
この記事は?
まぁまぁ面白かった(blogランキングに投票してやってもよい)
・・・
まあ、CDですけど。アナログ持ってないんでその辺は勘弁してやってください。
なんかそんなに初期衝動って感じのパンチは効いてないけど、
なんか不思議とイイ感じで長く付き合えそうな1枚です。
いいCD紹介ありがとうございます。
実は一年位前にこのアルバムについて記事を書いていたのでTBさせて頂きました。
しかし『BAD GIRL SONGS』をこれだけお持ちとはビックリです!
しかもボックス欲しさ?でSSW紙ジャケを6タイトルまでゲットされているじゃあないですか。
実はワタシも紙ジャケ発売当時この中から4タイトルまでは購入しましたが、残り2タイトルだけは買っても一生聴かなそうだったので断念し、ボックスゲットはできませんでした。
古い記事にTB&コメありがとうございます!
リンクに反応して下さってとっても嬉しいです。
>いかがお過ごしですか?
いやぁ〜
紙ジャケ発売ラッシュですから、ぽつぽつと拾ってはいるのですが、家に帰っても聴いてない状態です(苦笑)
あまりがつがつ聴きたく無い時もあるので、適当に(笑)
記事がUP出来ないのがなんですが…
>残り2タイトルだけは買っても一生聴かなそうだったので
アル・クーパーは前の紙のときに買いました。
残りですか?
4タイトル全て、全く1ミクロンも聴いていません(爆)
そうだ!DU買取20%UPしているからうっぱらわなきゃ!
とてつもなく、聴く気ゼロの詰め合わせにめまいがしましたよ(笑)
でも、コジネクマニア(苦笑)としては、買わざるを得ないのですよぉぉぉぉぉお。
loneさんならば、その気持ち分かりますよね?(笑)
何度か聞くことによって、いいなあと思えるようになっています。いつか記事にしますのでその時は迷惑じゃなければTBさせていただきます。
いくつかのブログでコメント欄に名前を見ると、「おっ、元気かな?」とうれしくなってしまいます。健康にだけは注意してください。それでは。
ご無沙汰しております。
増々のご活躍なによりです。
>健康だけには注意してください。
言われる前に、扁桃腺をやられまして、昨日は会社を休んで寝込んでいました。まだ、全く調子が悪いです(苦笑)
>何度か聞くことによって、いいなあと思えるようになっています。
ありがとうございます。
でもね、私と師匠は音楽の趣味が180度違いますから、無理に聴きこんで思えるようにならなくてもいいっすよ(笑)
音楽なんて、初期衝動が全てですから。
後になって、おっ、なかなか。って思うものもあるにはありますが、「嫌い」が「聞けるようになる」程度と、私は思っています。
まだ、体調が芳しく無いのでこの辺にて失礼します。
私も、一時期アナログレコードに中毒なり、
1000万以上掛けてしまいました。
給料殆どが音楽に費やしたバカな男です。
「TONY KOSINEC/BAD GIRL SONGS」
は今でもSSWの中でも思い出深い一枚です。
とあるロックバーで聞いて、あっ!!
良い、良いメロディが何とも心地良い!素敵!!
その後、US・ORIGを3枚とプロモ1枚を購入をしました。Ukも考えましたが音が?ちょっと…
それは置いといて、やっぱりアナログのチリチリノイズが味でノスタルジックな感じがこのBAD GIRL SONGSに合いますね。
CDはあえて買いません。
この「BAD GIRL SONGS」聞くと原点回帰にもどります。
カナダSSWって本当に良いですね、J.ミッチェル、N.ヤング、Bコバーンも大好きです。
ご紹介を有難うございます。
よっし〜
はじめまして、昔のエントリーにコメント頂きとても嬉しいです。ブログオーナーのV.J.と申します。
>給料殆どが音楽に費やした
私もこのブログを頻繁に更新していた頃、同じ様な状況でした(苦笑)
>今でもSSWの中でも思い出深い一枚です
私も当ブログにて、自身のお気に入りの1枚を紹介するコーナーの1枚目に選ぶ位ですから、やっぱり今でも好きですね。
最近はタンテに乗る機会も減りましたが、時々、夜に聴きたくなります。
そろそろこのブログも再開したいなぁ。と、考えています。
お暇な時で結構ですので、また遊びに来て下さったら嬉しいです☆