2006年07月23日

帰って来た人、来ない人…その1

シド・バレットが亡くなってからずっと考えていた事がある。
音楽って、己の内面を表現する一つの手段だと思うけど、内なる闇を表現することは、自分自身を傷つける行為なのかなぁ。って事。

そうやって、自身を傷つけて行き、また、周りに傷つけられたりして、あっちの世界にいったきり戻って来ない人もいる。

それでも、戻って来る人もいる。
きっと、薄皮1枚程度の違いなんだろうな。
その「違い」ってなんなんだろう?

なーんてシド・バレッドの記事を見て漠然と思っていた。
で、FLOYDの1stを聴いていたりして、ふと思い出した人が2人いる…
  
  
  
  
日本が産んだ最高のR&R BAND、THE ROOSTERS
そのフロントマンだった大江慎也

STONESをPUNKのフィルターを通した様な初期の扇情的なサウンド。
圧倒的に猥雑でヤバイ歌詞。
そんな、めちゃくちゃヤバイ匂いを振りまいていたROOSTERSを引っ張っていたのが大江だったんだけど、次第に精神を病んで行き、音楽活動が出来る状況ぢゃ無くなって行く。

療養を経て復活したものの、やはり、ハードなシーンでフロントマンとして引っ張って行くにはナイーヴすぎたのか、ROOSTERSを脱退。
その後、思い出した様に時々、『復活』の2文字を見かけたけれども、見ている側が痛々しくなる様な状況ばっかり…

90年代は全く消息も聞かなくなり、完璧に廃人になっちゃったのかなぁ…
なんて思っていたところ、ROOSTERS→Zの残党がROCK'N'ROLL GYPSIES なるバンドを結成し、そこに歌詞で参加したりとか、大江の名前を見かける様になった矢先に、オリジナルROOSTERSとして04年のFUJI ROCK FESTIVALに登場…

それを聴いた時、正直…
「えっ、マジ?」
「でも、もう無理なんぢゃねーの」
なーんて思ったのも確か。

当然、行きたいキモチはあったけど、苗場になってからは地理的な条件もあり、1度も参戦出来ないV.J.はスルー。

それから1年後の05年、大江の復活ドキュメントともいえる、RE-BIRTHって言うDVDが発売された。

これがね。
もう圧倒的なドキュメントなんだ。
ちょうど発売から1年位経つから、今更紹介するようなDVDぢゃないんだけど、やっぱ、「帰って来た人」の壮絶さ。。。
をここまで表現している映像は見たことないんだよ。

久々の4人が再開しての1stリハ
001roosters.jpg


赤いパンツで登場!
と、心意気は買うものの、もう完璧に赤塚不二夫?チョー・ヨンピル??爆笑問題の田中???
てな位、「現役感」の無い姿に唖然。
精神だけでなく、身体も病んでいたそうで、大病を克服しての復活らしいですが…
トミーとの姿の違いが…


リハが続いて行くけど、もう、圧倒的に全く出ない声…
002roosters.jpg

既にこの辺りで、見るのが辛くなって来ます…
やっぱ、無理なんぢゃねーの?
てな感じが漂って来ます。

何回かリハを続けて行きますが、なかなか、「おぉ!」と思わせる様な姿は見られず、「ちょっとキツイなぁ」と言うリハ画像が続きます。
そんな状態の中、新宿ルイードでの、前哨戦Liveに急遽参加。
まだまだぎこちないものの、「おぉ!」と思わせる場面も!
やっぱり、Liveの場が一番のクスリなのかなぁ。

RE-BIRTH
と、言うタイトルが実感を持って迫って来ます!
004roosters.jpg

ヤバイ眼が帰って来ました。


LIVEの後、盟友花田と硬い握手をする2人
005roosters.jpg


なんかこの姿を見て、別に饒舌にものなど言わない花田ですが、大江なき後の、ROOSTES(Z)の名跡を守り続けて来た男と…去らざるを得なかった男の再会を見て胸が熱くなりました。

FLOYDだったら、R.ウォーターズ=花田、D.ギルモア=下山淳みてーなもんだろうけど(笑)やっぱり、ROOSTERSの大江に対する愛情の深さ。を感じざるを得ない。
フロイドが「クレイジー・ダイヤモンド」だの、「あなたがここにいてほしい」だのいくら言っても、ビジネスとしてシド・バレッドを使っている様にしか思えないV.J.は、もの言わない花田の後姿。固い握手。
そこに、きちんと、大江が戻る場所を黙ってずっと空けて置いた、花田の「愛」を感じます。

R.ウォーターズと花田を並べてみると…
「いっちゃった人」に対する愛情の深さや、度量の広さの圧倒的な違いを感じます。

戻る場所がある大江
レコーディング・スタジオの前でずっと待っていたけど終ぞそこに呼ばれる事の無かったSyd…
ま、そんな事です。FLOYDがキライな理由のひとつは。

ロフトでの前哨戦を経て、いよいよフジ・ロック・フェスティバルでのLAST LIVEに向け、リハも熱を帯びて行きます。
006roosters.jpg

1stリハの時に比べ、圧倒的に自身を取り戻しつつある大江の姿。これなら、いけるんぢゃないか!と期待させてくれる姿。。。

で、当日。
オリジナルROOSTERSとしては、22年ぶりの演奏。
これで、正式に解散。
たった1度だけの復活です。
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おいおい、めちゃくちゃかっこ良いぢゃねーか!
若いモンには出せない渋みと凄みを感じます♪

出待ちの姿
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おぉ、めちゃくちゃCOOL…

LIVEが始まると、そこには、たった1日だけ、ROCKの神が降りてきたんじゃねーかと言う位のマジックが展開されます。
009roosters.jpg

ロージー、恋をしようよ、C.M.C.…等々、当時の名曲達がワイルドに4人の男によって展開されて行きます。
そりゃ、やっぱ、音程も声量も出ていないですが、圧倒的にROCKのリリシズムを展開してくれます。

まさにバンドとしての姿!
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013roosters.jpg


大江の現役時代は、VIDEOでしか知りませんが(V.J.が初めてROOSTERSを意識したのは、もうROOSTEZ時代でした)今回の方がカッコ良いんぢゃねーの?って位のかっこよさ♪

冒頭のリハでは、自信のカケラも無い姿だったのに…
これだけの大観衆の前で、圧倒的なパフォーマンスを見せてくれています!
012roosters.jpg

LIVEも終焉に向かうに従い、大江の顔から笑顔まで見られます。
LIVE終了後の花田のインタビューでは、大江はリハと違う事までやってたりしたそうです。花田は、やっぱ、大江とやるのは楽しいよ。。。ってコメント。ちょっと涙が出ました。

みんな、LIVEを心底楽しんでいます。

そして、最後の曲が終わったとき…
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015roosters.jpg


単に、ライトの加減だけなんですけど…
V.J.には、彼のオーラに見えました。
虹色の光に包まれて行く瞬間。
確かに、ROCKの神様って存在するんだ。
そんなキモチにさせてくれました。
観客、運営スタッフ、ROOSTERSのメンバーだけぢゃなく、ROCKの神様までが祝福してくれているようです。

ここには悪意は何一つ存在しません。
22年ぶりに復活したROOSTERS。そして大江、花田、井上、池端の4人が音楽を通じて語り合っています。

奇跡の復活。
そんなチンケなコトバで表現するのは凄く嫌なんですけど、
奇跡の一瞬が確かにそこにはありました。

大江
お帰り!

そんなキモチにさせてくれます。

今度の週末、フジ・ロック・フェスティバルが開催されます。
花田率いる、ROCK'N'ROLL GYPSIESが出演します。
そして、ROCK'N'ROLL GYPSIES−下山淳のメンツをバックに、また、大江慎也が苗場の地に戻って来ます。
僕は残念ながら参戦できませんが、苗場の地に足を運ぶ幸運な人は、必ず、この壮絶な『帰って来た』男の熱いパフォーマンスを体験してください。
ROOSTERSを知らない若い世代の人達こそ体験して欲しいなぁ〜
なんて思います。

V.J.は来週末は、東京でこれでも聴きまくります。
THE ROOSTERS(紙)

機会があれば是非、この壮絶なDVDを。
監督は爆裂都市で、ROOSTERSとは切っても切れない石井聰吾
変にベタベタしない演出が、男達の絆と愛を感じます。名作!
RE・BIRTH II
  
  



posted by V.J. at 23:28| 東京 🌁| Comment(8) | TrackBack(2) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
大江・・・・。
言葉出ませんね。
もう、涙しか・・・・。
いやいや、初めて日本のBandちゃんとカバーした
のがRoosters。大江のRockな姿勢に感動して。
そうですか、復活しましたか。
いや、複雑な思いで語れません・・・。
Posted by リュウ at 2006年07月24日 00:19
>リュウさん
>もう、涙しか・・・・。
ホントだよね。
なんかさ、このDVD、凄いっすよ。
RE-BIRTHってコトバ。切実に伝わって来ます。

ロクにコトバも交わさないで黙々とリハ続けるROOSTERSの連中。
でも、愛を感じるんだよね。
みーんな、大江がそこに居る。って事の大きさを噛締めているんだよ。

このV、機会があれば是非みてみて下さい。
僕も日本のバンドの中じゃ数少ない聴きこんだバンドだし、未だに、カラオケでロージー歌うし(笑)←当然、一緒に行くヤツラは誰も知らないけどね(苦笑)

Posted by V.J. at 2006年07月24日 01:01
これはコメントしなくてはならないなぁ…(笑

ルースターズは一貫して好きだった私ですが、やはり花田&下山時代…アルバムで言えば下山が参加(加入ではありません)した「DIS」以降に思い入れがあります。もちろん大江はまだ在籍していました。ほとんど当時のライヴでの大江は狂気の世界でしたが。誤解されると困るのですが、大江が嫌いなわけではありません。

さて、渋谷公会堂での解散ライヴで、大江の幻影を吹き飛ばそうとギターを弾く下山の姿に感動していた私でも、この「RE-BIRTH」の映像はグッときました。V.J.さんも紹介しているフジ・ロックでの出演前の4人を捉えたショット。この佇まいだけでOKでしたね。TVの前で思わず「カーッコイイ!」とつぶやいていましたから(笑

V.J.さん言うところの「愛」なんて言葉からは遠いバンドだったと思うし、花田に似合う言葉とも思えないけれど、なるほどフロイドの話と対比させてみると説得力がありますね。

ちなみに「RE-BIRTH」を観て私は泣きましたよ。ルースターズを観て聴いて泣いたのは、これが初めてです。
Posted by Blue1981 at 2006年07月24日 01:36
ルースターズは『寄り道』した程度でそんなに強い思い入れとかは無いんですが、それでも大好きな曲がけっこうありまして、ロージーは僕もカラオケで必ず唄ってます(笑
そんな僕ですら観たくなりました、このRE-BIRTHってヤツは。
この映像をキッカケに、更に聴き込んでみるっつーのもアリですよね。

-----
ご無沙汰しております。k53です。復活嬉しいです。
また熱いポール記事など楽しみにしとりますよ!
て事で、今後とも宜しくお願いします。
Posted by k53 at 2006年07月24日 02:11
>Blueさん
コメントありがとうございます。

>渋谷公会堂での解散ライヴで、大江の幻影を吹き飛ばそうとギターを弾く下山の姿に感動していた私
おぉ、、、その場におられたんですね!
僕はやっぱり、群馬と言う土地柄、なかなかLiveに足を運ぶ事は高校までは出来ませんでした(涙)

>「愛」なんて言葉からは遠いバンドだったと思うし、花田に似合う言葉とも思えない
そうなんすよ。
でも、リハ中もLIVE中も、なーんにも言わない&別に大江を気遣う様子も無いメンバー。(と、いいつつ、ちらちらと、大江を時たま見るメンバー達)
だからこそって言うのかなぁ。なんか、凄く、重い、「愛」を感じたんですよ…
なんていったら良いかよく分かりませんが、これ見たBlueさんなら分かっていただけますよね?僕が言いたい事(笑)

>ルースターズを観て聴いて泣いたのは、これが初めてです
最初に見た時は、
僕も思わず…

です。
Posted by V.J. at 2006年07月25日 00:17
>k53さん
ご無沙汰しております!
コメントありがとうございます!
なかなか、僕のほうこそ、おじゃま出来ずにすみません。
なんせ、映画通なもんで(自爆)

>ロージーは僕もカラオケで必ず唄ってます(笑
おぉ!
同士よ!
やっぱ、つい、歌っちゃいますよね♪
めったに、カラオケなんて行かないですが…

>この映像をキッカケに、更に聴き込んでみるっつーのもアリですよね
うんうん。
今なら紙ジャケで再発されていますし(1,800円位だった記憶が)改めて、あの時代に、こんなにヤバイやつらがいた。って事を認識するのもありかと思いますよ。

これからも、ぼちぼちですが、宜しくお願い致します!
Posted by V.J. at 2006年07月25日 00:21
うん。すげぇ。やっぱすげぇ。ロッカー大江さん。
V.J.氏の熱い筆がまたたまらなくいい。
このDVDいいな…。
Posted by フレ at 2006年07月26日 23:02
>フレさん
どもども、コメントありがとうございます♪

>やっぱすげぇ
でしょ。
彼なんて、フレさんとこで話したけど、もう圧倒的に折り合いつけられないタイプだよね。
でも、こうやって戻って来た。
それだけで凄いっすよ。

>このDVDいいな
うん
良いよ。
つーか、ホント、壮絶。
涙でますよ。まぢで。。。
Posted by V.J. at 2006年07月27日 23:12
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