2011年06月29日

夜をぶっとばせ!

 先日、吉祥寺バウスシアターにて、爆音映画祭2011のオープニングとして特別上映された、ハル・アシュビー監督による、STONESの81年USツアーのドキュメントでもある、Let's Spend The Night Togetherを爆音で観て来た。

 ただでさえ狭いバウスシアターの中で、スタジアムクラスの巨大ツアーを行ったStonesのLiveを爆音で。と言う、実は非常にミスマッチな企画(笑)ライヴハウスで、ホールの音響を体感するってどんなん???

 てな感じもしないでもないのですが、やはりそれはそれ。82年に上映になった、この映画が、V.J.にとっての、「リアルタイムで動くStones」との最初の出会いなのです。


  
  


 で、爆音で、久々に観たLet's Spend The Night Togetherは、Keithのテレキャスのジャリジャリした音や、ただボーボー鳴ってるだけのB.ワイマンのBassや、ハットを外すC.ワッツのDs.や、やっぱり今観てもキモイ、ミックのセクシー過ぎるダンス等々が洪水の様に、脳幹直結で注ぎ込まれて行く訳なんだけど、実は一番印象に残ったのは、全編で弾きまくる、スチュの元気な姿だったりするんだよね。

 Stonesファンなら知らないヤツはいないと思うけど、簡単にご説明(笑)
IAN STEWART(イアン・スチュワート)は、元々Stonesのオリジナルメンバーのピアニスト。デビュー時に、マネージャーのA.オールダムに、「スチュは顔がブサイクだから」と言う理不尽極まり無い理由でメンバーを外され、Stonesのローディに。
 とは言え、StonesのKey.の位置はその後もスチュが勤め「第六のStones」と呼ばれていた。
ただ、ブルーズ・ブギ一筋の人なので、Stonesの非Blues的な時代は、一切P.は弾いて無い(サタニックスとかからは、N.ホプキンスだし、HipなSoulの時代は、B.プレストンだし…)頑固オヤジ。

 Stonesが所有する、車載スタジオ"mobile unit" の管理も担当し、貸し出される際に同行し、ついでに客演なんてのも多数。(Led ZeppelineのRock'n RollのP.はスチュ。フィジカル・グラフィティには、Boogie with Stu なんて曲まである)

 81年のツアー(本映画)では、元Small FacesのI.マクレガンのKeyと、スチュのP.の2頭体制で鍵盤を担当。全編を通じて元気に弾きまくる姿と音を聴かせてくれる。

 夜をぶっとばせでは、スチュの独壇場とも言う位、弾きまくってくれている♪


  
  

 その模様は、映画だけでなく、Live盤としても記録されている。

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(Still Life / UK RSR ORIGINAL)

映画のクライマックスは、Time Is On My Sideだ。
過去のメンバー(B.ジョーンズ、M.テイラー)を含む、各メンバーの昔と今がフラッシュバックしながら歌われて行く。
でも、やっぱ、スチュはその中には映らないんだよなぁ…
なーんて思いつつも、じーんとしてしまう。

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(Time Is On My Side / Going to A GoGo / UK RSR ORIGINAL)


 で、I.スチュワートは、その後、85年に心臓発作で他界…
水と油の様なMickとKeithを繋ぎとめていたのも、スチュがいたから。なんて言われてる。

 1989年、ロックの殿堂入り授賞式においてミック・ジャガーは、ストーンズ成功の功労者としてブライアン・ジョーンズとスチュワートの名を挙げた。ミックは「スチュのおかげでストーンズはブルースの道を踏み外さずにすんだ」と語っている。


 そんなスチュを偲んで、Stonesは当時のアルバム、Dirty WorkのB面の最後に、シークレット・トラックとして、スタジオの片隅で背中を丸めて、ブギを弾いている瞬間を捉えたピアノの短いソロを挿入している。


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(Dirty Work / UK RSR ORIGINAL)

 スチュの死後は、Stonesファンなら知ってのとおり、暗黒時代に突入。
やっぱり、MickとKeithを繋ぎとめていたのはスチュだったと言う事を実証するかの様に、Mickのソロ活動。Keith激怒〜エクスペンシブ・ワイノーズ結成〜ソロと、いよいよ本当に解散か?ってトコまで追い込まれる…
 ま、そこは、ビジネスマンで大人なMickと、「職業Rolling Stones」って覚悟を決めたKeithなんで、なんとか今に至るんだけど。。。やっぱ、改めてスチュの偉大さ。みたいなもんを感じざるを得ないんだよ。。。

 そんな、I.スチュワートは、徹底して、サイドメンに徹してその生涯を終えたんだけど、やっぱ、スチュと言えばこれ。

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(Rocket 88 / UK ATLANTIC ORIGINAL)

 スチュのプロデュースによる全編ブギウギ〜ジャンプ・ブルーズな1枚。
C.ワッツ、J.ブルース等錚々たるメンバーが名を連ねる中、スチュはプロデュースを。
実際の演奏は、ここでも控えめでB面2曲目だけしか聴けない。

 どんだけ、俺俺詐欺しかいないStonesの中で、慎ましいんだ!スチュよ!

 そんなスチュの人柄を偲んでか、スチュへのトリビュートアルバムが、ちょっと前に発売になった(はぁはぁ…やっとここまでたどり着いたよ)
 Ben Watersなんてヤツは、ここに正直に告白します。1ミクロンも知りません(笑)
 しかし! この、スチュのトリビュートアルバムに、Stonesのメンバーが全面的に参加しているのです。あろうことか、B.ワイマンまで参加して、オリジナル・ストーンズで、Dylanのカバーまでやってたりします(笑)
 
 最早、これは、Stonesのニュー・アルバムとしてしか聴けません♪

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(Boogie 4 STU / Ben Waters)

V.J.としては、当然、VINYLで持っておかねばいかん1枚です。

でもね…
今、STONESは、Dirty Work後の危機に近いヤバイ状況なんです。
プロモーターだかなんだかともめて、ツアーに出れない状況。
またしても、Mickがソロアルバム作りに精を出す模様。
嫌がらせの様に、何を今更?のKeitはソロベスト盤なんか出しちゃったりしてる...

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(Keith Rechards / Vintage Winos)

ベスト盤だから、ヴィンテージのワイン飲み(笑)
RED WAXと凝ってます。
別にそこまでねぇ…(苦笑)

 笑ってらんないです。まさに、Dirty Work以降の危機と状況は同じなんです。
そんな時だからこそ、Ben氏のスチュトリビュートアルバムが、またも、ばらばらになりそうなStonesを結びつけてくれている。って言う奇跡。

 スチュ、ありがとう♪
 ブギウギに乾杯だぜ!
 このクソ熱い熱帯夜も、スチュのブギーでぶっとばすぜ!

ザ・ローリング・ストーンズ レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー 〈デジタル・リマスター版〉 [DVD] / ザ・ローリング・ストーンズ (出演); ハル・アシュビー (監督)
是非劇場に足を運んでくれ!

Still Life (Reis) [CD, Original recording remastered, Import, From US] / Rolling Stones (CD - 2009)
実はこの81年のツアーが、他人様の力を借りないで、自身をRollしていた最後のStonesの姿なのだ。俺が見て泣いたStill Wheels Tour(初来日)以降は、バッキング・ミュージシャンの力を借りた壮大なShowなのだ。このラフさこそが、Stonesなんだ!!

Boogie 4 Stu-a Tribute to Ian Stewart [CD, Import, From US] / Ben Waters (CD - 2011)
Stonesメンバー総出演♪
本当に酒のアテとして最高のアルバムです。
ブギ。ジャンプ・ブルーズとは?ってのを手っ取り早く教えてくれます。
Stonesだけぢゃなく、P.J.ハーヴェイなんかもゲストで出てます。
  
  
posted by V.J. at 00:02| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>実はこの81年のツアーが、他人様の力を借りないで、自身をRollしていた最後のStonesの姿なのだ。

そうなんだよね〜
この頃のどっちが弾いてるか分からないようなツインギターの絡みが好きでした。
ロニー頑張れよっ!
この映画高校の時当然ながら観にいきましたが、今回音が良くなっているの?
Posted by 名盤! at 2011年07月02日 21:16
>名盤ちゃん

コメントありがとう♪

>この頃のどっちが弾いてるか分からないようなツインギターの絡み
うんうん♪
久々に映像見たけど、やっぱ分かんなかったw つーか、KeithのG.の音は曲によっては、かなり小さめで、殆ど聞き取れない事も改めて分かったりして(苦笑)

>今回音が良くなっているの?
えっとですね。
HDリマスター版なので、絵が圧倒的にキレイになってました♪
音は、東京の吉祥寺って街の単館で、爆音用にスピーカーセッティングをし直して、ライブハウスみたいに、スクリーンの横に、スピーカーをずらっと積み上げて、ライブハウスみたいな音を出すイベントだったので、他の映画館だと、普通の音になっちゃいます。

でも、画質は数ランクUPしたので、是非!あの頃の興奮を再び!!
って感じですよん♪
Posted by V.J. at 2011年07月02日 22:27
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