2010年07月04日

OASISは終わったけど、僕にはKula Shakerがいる

前回記事で書いたけど、今まで、これっぽっちも好きになれなかったOASISですが、意外にキュンとなってしまったV.J.です。

しかし、終わったものは終わったもの。
今、2010年も半分に差し掛かった程度ですが、新譜で恐らく今年No.1のアルバムがもう、僕の中では決まってしまいました♪

camphor_gem01.gif
 
タイトルから既にバレバレですが…
  
  
  
Kula Shakerの復帰第2作、Pilgrms Progressです♪

ブリット・ポップの渦中の中、颯爽とデビューして、Hey Dude,Hush等インド風味を携えて90年代のサイケデリックとロックンロールの幸せな邂逅を見事なまでにぶちかましてくれた彼らですが、2作目(個人的には好きですが)でコケて、そのまま解散…

  
今見ても、当時のKulaはカッコイイぜ♪

で、ブリット・ポップのその他の連中と同様にこのまま終わってしまうのかと思われましたが…

話は横道に逸れますが、ブリット・ポップと当時言われたバンドってどんなのがあったっけ?
当然、大人になっていたので、シニカルにこの現象を見ていた記憶があります。

オアシスV.S.ブラーを中心に
思い出してみると…
PULPはブリット・ポップ?
SUEDEは???
あとは、CAST、MENSWE@R、Shed Seven、Doggy、Ash…
他にどんなのがいたっけ???

僕が好きだったバンドは、そんな喧騒に巻き込まれなかった
VERVE
OCEAN COLOUR SCENE
ブリット・ポップそのものを蹴散らした感のあるKula Shaker
の3バンドでしょうか。

話を戻して(笑)
あのまま解散していたら、きっと、「Brit Popの仇花」程度の名前で記憶されていたであろう、Kula Shakerですが、2007年にひっそり(でもねーか。日本では、Crispian Millsの王子様キャラがまだ生きてた…フジロックでは凄かったらしい)世界的にみれば、本当に、「ひっそり」と、復活。

STRANGE FOLK

と名づけられた前作は、アシッドでフォーキーな路線に行きたいのだけど、今までのパブリックイメージもあるし…
みたいな、中途半端な「迷い」が感じられて、V.J.的には、後半のドラッギーな路線でいって欲しい。と言う、多少フラストレーションの残る内容でした。

で、Strange Folkを発表して3年…
再結成は、単なる同窓会だったのか!
と思ってしまい、すっかり、Kula Shakerの存在を忘れていましたが、2010年になって、これまた突然に新譜を発表してくれました♪
それが今回の、Pilgrim Progress

ちょっとタイトルの意味を調べてみました。
「天路歴程」:イギリスのジョン・バニヤン(バンヤン、バニャンとも)による寓意物語。

プロテスタント世界で最も多く読まれた宗教書とされ、特にアメリカへ移住したピューリタンへ与えた影響は『若草物語』にも見える。

"City of Destruction"(「破滅の町」)に住んでいたChristian(クリスチャン 基督者)という男が、「虚栄の市」や破壊者アポルオンとの死闘など様々な困難な通り抜けて、「天の都」にたどり着くまでの旅の記録の体裁をとっている。(Wikiより)

非常に寓話性の強いアルバムのようです。
英国では、CARAVANのグレイとピンクの地は「指輪物語」から、KINKSのヴィレッジ・グリーンは、「ミルクの森」からと、英国特有の寓話や詩集からインスパイアされた名作が多いです。

何故に2010年に、天路歴程(1ミクロンも結果意味が、分かりません)からインスパイアされたか分かりませんが、インド趣味全開のKulaが、ベルギー南端のシメイに建設したプライベート・スタジオでレコーディングされ、中世的な町並み、深き森や川、精霊や過去の遠い記憶にインスパイアされて制作された作品です。

前置きがグダグだと長くなりましたが、で、これが、本当に良いんです!!!

フォーキーでドラッギーでサイケな音像が見事なまでに展開しています。

初めて聴いて、DONOVANの名作『A GIFT FROM FOR A FLOWER TO A GARDEN』を思い出しました♪
または、Crispianの王子キャラと、この落ち葉のブリックヤードを踏みしめる様な音像から、初期のアル・スチュワートも連想されます。
とにかく、その辺のキーワードにピンと来た方は、是非聴いて見て下さいな♪

Brit Popに中指を立てて、インドの闘いの神の化身の様な姿で登場したKulaが20年かけてたどり着いた地が、この音かと思うと感慨もひとしおです。

地味なアルバムではありますし、これから本番の夏と言うよりも、秋〜冬の英国の霧深い情景が思い浮かぶアルバムですが、本当に本当にオススメです!

これがまたコケると、次のアルバムは無い気がします(涙)
リアルタイムなサイケデリックなアルバムとしてみんなに支持されることを切に願って止みません。

ちなみにV.J.は今回の世界感をよりトータルパッケージとして表現されている、UK限定のDXエディションをご購入(笑)

resize0096.jpg
本のような体裁に、古地図とCD2枚がパッケージング。あまり、日本の店頭では見かけません。

60年代のサイケデリアが少しでも好きだった人は必ず買ってください。お願いします。
彼らが、これからもアーティスティックな活動を続けられるためにも、やっぱ、モンキー・ビジネスである以上、『売れないと』いけない…
STONESの様にバビロンの帝王になっちまえは、売れようが売れまいが、もうどうでもいいですが、このまま終えてしまうのはとても、もったいないバンドな気がしてなりません。



やっぱり、イイ!

ここまで、手放しで新譜をV.J.が褒めるのはマレな事です(笑)
ケミカル・ブラザーズの新譜もサイケでドラッギーで◎です。
2010年は新たなサイケデリック元年の様な気がします。


もしもKulaを聴いた事なければ手っ取り早くベストから
アルバム未収録のHushも入ってます♪

ザ・ベスト・オブ・クーラ・シェイカー (通常盤)

ザ・ベスト・オブ・クーラ・シェイカー (通常盤)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ソニーレコード
  • 発売日: 2003/03/05
  • メディア: CD







2010年のBEST1と断言!リアルタイムに聴かずに死ねるか!の1枚
 

ピルグリムス・プログレス

ピルグリムス・プログレス

  • アーティスト: クーラ・シェイカー
  • 出版社/メーカー: SMJ
  • 発売日: 2010/06/16
  • メディア: CD




同じ世界感。って言うか、こちらもファンタジックサイケの大傑作
まずは聴け!って感じ(笑)

Gift From a Flower to a Garden

Gift From a Flower to a Garden

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Collector's Choice
  • 発売日: 2000/09/12
  • メディア: CD





2010年は21世紀のサイケデリック元年って事でこれもまた◎
ここ数年の諸作ははっきり言って???だったけど、これは良い!

時空の彼方へ-スペシャル・エディション- 【初回生産限定盤】

時空の彼方へ-スペシャル・エディション- 【初回生産限定盤】

  • アーティスト: ケミカル・ブラザーズ
  • 出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン
  • 発売日: 2010/06/09
  • メディア: CD





本当に多くの人に届いて欲しい1枚です。
  
  
posted by V.J. at 11:18| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | music | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
実はDonovan大好きなのに1年以上前のこのエントリをスルーしていたなんて・・・。

1990年代中頃から後半に盛り上がったらしいブリット・ポップって何だか馴染みがなくてですね。Kula Shakerの復活も気に留めていなかったんですが『ドノヴァンの贈り物』を引き合いに出されますとタダでは済まされませんね。しかもDX版があったなんて、俄然、興味が湧いてきました。
む〜、『K』のDXから始めましょうか、15年遅れで。
Posted by 北沢オーストラリア at 2011年08月07日 12:55
>北沢オースト君

なんか、コメ強要恐縮です(笑)

>ブリット・ポップって何だか馴染みがなくてですね。

それは、すっかり大人になってからのムーブメントである、僕も同じ事(笑)
でも、クーラはそういう喧騒とは違う所に居たバンド。と、記憶しています(勝手な妄想かもw)

>ドノヴァンの贈り物

邦題を初めて知りました(笑)
サイケまみれになってからの後の、ドノヴァンは、Dylanの影響から離れて本当に好きなんです♪
ドノヴァンと比較するのはおこがましいですが、世界観は似ている。と、思いたいです(苦笑)

>『K』のDXから
うん。
そうですよね(笑)
クーラはそっからしか始まりませんから♪
是非!
感想を聞かせてくださいね♪
Posted by V.J. at 2011年08月07日 21:20
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック